【時視各角】国連軍司令部の解体、安全保障を崩す=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.01 13:48
米ウエストポイント(陸軍士官学校)史上初の黒人生徒隊長だったヴィンセント・ブルックス元韓米連合司令官。2度の韓国勤務に愛国歌を4節まで歌うほど認められた知韓派だ。語調を強めることがほとんどない彼が先月29日、「ぞっとする」という表現まで使って韓国与党側の発言に激しい反応を見せた。「族譜のない国連軍司令部が南北関係に干渉できないよう統制すべきだ」という宋永吉(ソン・ヨンギル)国会外交統一委員長の最近の発言に対する質問を受けた時だ。ブルックス元司令官は「国連が創設した組織を否定すること自体がぞっとする発言」とし、韓国国内で最近表れている国連軍司令部解体の動きに厳しい忠告を与えた。
新型コロナ事態のため目立っていないが、最近、現政権の核心部では韓国の安全保障の軸である国連軍司令部をなくそうという作業が執拗に進められている。昨年末から安保側の実力者らが国連軍司令部の解体を話してきた。宋永吉委員長だけではない。昨年9月には文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特別補佐官が「南北関係の最も大きな障害は国連軍司令部」と述べ、今年5月には任鍾ソク(イム・ジョンソク)元大統領秘書室長が「(国連軍司令部が)話にならない越権を行使する」と批判した。6月には趙世暎(チョ・セヨン)外交部次官までが「停戦協定の終息を通じた国連軍司令部の役割の変化」に言及した。