【コラム】国会のけん制が消えた大統領は「カルト」のような存在になる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.10 16:20
韓国執権与党の国会運営が議会主義そのものを脅かしている。国会の多数議席に依存して国政事案を一方的に処理するのは危険であるのみならず、民主主義の原理からも外れる。私たちは今まで大統領の失敗を何度も目にしてきたが、たいていは議会の多数議席に依存して権力を行使した場合だった。
大統領制国家は2つの危険に直面しやすい。国民が選出した大統領と議会の多数議席を占めた勢力が対立する場合と、大統領が政党を媒介に議会多数議席を掌握して専横する場合だ。前者の場合はフランスのミッテラン大統領やシラク大統領のように「コアビタシオン(同居政府)」で解決していくか、米国レーガン大統領のように議会多数党と対話で解決していかなければならない。後者は韓国第4・5共和国やロシアのプーチン政権のような場合だが、これは民主政治とは呼べない。