【コラム】応答のない北朝鮮借款8000万ドルの通知文=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.05 14:25
韓国政府が2014年3月以降、北朝鮮に26回送った通知文がある。直近で送ったものは今年6月末になる。北朝鮮に対する8000万ドル(約84億円)分の軽工業原材料の借款を返済するように促す内容だ。輸出入銀行北京事務所からファックスとDHLを通じて平壌(ピョンヤン)の朝鮮貿易銀行に送る。通知文の相手は「朝鮮貿易銀行総裁」であり、受給者は「朝鮮貿易銀行第5局長」だ。ファックスとDHLはともに朝鮮貿易銀行側が受領はしているという。もちろん北朝鮮は借款の督促に一切無反応だ。
8000万ドルの始まりは南北関係が活発だった2006年だ。当時、南北間にさまざまな経済協力と社会交流事業が進んでいたが、これはそのうちの一つだった。南は北に繊維・履き物・石鹸などを作る原材料8000万ドル分を送り、北は南に鉱物資源で返すという南北合意だった。当時の事情に精通した人物は「当初、北朝鮮は軽工業原材料に対して無償を求めたが、統一部の一部官僚が無償支援に反対した」とし「そのため『南が与えるもの』と『北が与えるもの』を確認して交換する借款形式になった」と話した。南北は軽工業借款の初めての償還金をめぐっても綱引きをした。