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【コラム】トランプ大統領一人だけの考え…韓国は弄ばれた格好(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.06.04 14:43
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14世紀に初めて建てられたランブイエ城はパリから南西側で45キロ離れたランブイエの森にある。パリから遠くないうえベルサイユ宮殿とも近く、歴代のフランスの王と家族が狩猟や外出場所としてよく訪れた。現在はフランス大統領の別荘となっている。1975年に西側先進国の首脳の静かな社交の場として始まった主要7カ国(G7)首脳会議が誕生したところだ。

共同創案者のヴァレリー・ジスカール・デスタン仏大統領とヘルムート・シュミット独首相をはじめ、ジェラルド・フォード米大統領、ハロルド ウィルソン英首相、アルド・モーロ伊首相、三木武夫日本首相の6人が出席した。最初はG6首脳会議だったのだ。77年にカナダを迎えてG7が完成した。

 
G7は経済力がある西欧民主主義先進国のプライベートクラブのように運営された。1997年にロシアをメンバーとして受け入れてG8になったが、2014年にまたG7体制に戻った。ロシアのクリミア半島合併の代償だった。選ばれた少数の排他性がG7が握るプレステージの源泉だ。全体メンバーの同意なしには新規メンバーを受け入れにくい構造だ。

今年のG7議長国である米国のトランプ大統領が文在寅(ムン・ジェイン)大統領を今年秋に米国で開催されるG7首脳会議に招待した。電話で自ら招待の意向を伝え、文大統領は中国のため慎重な態度を見せるはずという予想とは違って快く受諾した。その2日前にトランプ大統領は「時代に遅れたG7では現在の国際情勢を反映しがたい」とし、韓国・インド・オーストラリア・ロシアを招待対象に挙げた。文大統領との電話でも同じ話をし、追加でブラジルに言及したりもした。

メンバー拡大構想と共に出てきた招待であるだけに、一回きりでなく正式メンバーとして韓国を迎えるという意味と解釈される余地を残した。

電話会談の翌日、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)はG7の拡大と韓国の参加を既成事実化した。トランプ大統領が韓国をG7首脳会議に招待したのは「一時的オブザーバーの資格ではなくG11またはG12という新しい国際体制の正式メンバー資格」とし「これは韓国が世界の秩序を率いるリーダー国の一つになるという意味」と説明した。G20からさらに一歩進んでG7に上がれば「国格の上昇と国益にプラスになる」という言葉を付け加えた。

しかし一日も経たないうちから青瓦台が性急に反応した点が表れている。すぐに欧州側から反発が出てきた。欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表は「構成員を変え、永久的に構成方式を変更するのは、G7議長国の特権でない」と強調した。議長国の資格でゲストを招待することはできるが、メンバー拡大は米国が思いのままにできるものではないということだ。ボレル上級代表の言葉はフランス・ドイツ・イタリアなどG7内のEU加盟国の意見を代弁したものと見なければいけない。

新規メンバーは自国の地位が最高先進国グループのG7水準に上がると見るだろうが、従来のメンバーは新しく入ってくる国々のレベルに自分たちの地位が落ちると見るだろう。新型コロナ事態でG7国家の地位は大きな打撃を受けた。一方、韓国は防疫成功の模範事例と評価され、地位が上がった。とはいえ韓国を自分たちと同級と見ることにはならないというのがG7メンバーの内心だろう。

日本はなおさらだ。アジアで唯一持つG7メンバーシップに対する日本人の自負心は相当だ。東洋で初めて近代化を成し遂げて「脱亜入欧」に成功した日本に対する西洋人の礼遇で日本はG7地位を受けている。植民地だった韓国が自分たちと同等なレベルに上るのは日本としては耐えられないだろう。一回きりのオブザーバーで参加するのならまだしも、正式メンバーの地位なんて話にならないという激高した反応がオンラインにあふれている。

【コラム】トランプ大統領一人だけの考え…韓国は弄ばれた格好(2)

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