【コラム】中国武漢のトラウマ、今がその始まりだ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.30 15:12
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武漢漢口葬儀場で火葬した遺骨を受け取る遺族の様子。[微博キャプチャー]
中国の専門家によると、新型コロナの感染で臓器の機能が低下して後遺症に悩まされる場合もあるという。北京朝陽病院の童朝暉副院長は「肺線維腫と心筋(心臓筋肉)の正常水準への回復が可能かどうかに対する懸念もある」とし「一般的に肺機能は重症であるほど回復に時間がかかることがあり、新型コロナが心筋を傷つけるため定期的に検査を受けなければならない」と話した。続いて「コロナ患者の心肺損傷は明らかなので無理にリハビリを急ぐべきではない」とも助言した。新型コロナの影響が長く続く場合もあるということだ。
犠牲者家族のトラウマも徐々に見え始めてきている。統制の解除に合わせて、武漢市の火葬場が23日から業務を再開した。これまで伝染の危険があるため、感染者の遺体は火葬場側が静かに火葬して病院と火葬場に一時的に保管してきた。遺族は近づくこともできなかった。業務が通常再開されると、遺族が一度に集まった。
火葬場の様子を微博(中国版ツイッター)に投稿した劉萍さんは「父親が脳腫瘍で病院治療を受けていたが、新型コロナのために退院して家で亡くなった。私もコロナによる間接被害者」と書いた。あわせて「長い列にも、泣き声が聞こえなかった」とし「全てのことがひどく憂鬱で、多くの人が遺骨をしっかりと手に持って静かに離れた」と話した。