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サムスン、クアルコムの5Gモデムチップ生産獲得

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.20 09:24
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サムスン電子ファウンドリ事業部が米クアルコムの「スナップドラゴンX60」を受注したとロイター通信が複数の関係者の話として18日に報道した。スナップドラゴンX60はクアルコムの第3世代モデムチップで、5ナノメートルプロセスで生産する。1ナノメートルは10億分の1メートルだ。クアルコムは「既存製品(第1世代X50、第2世代X55)より体積を画期的に減らした」と明らかにした。現在の7ナノプロセスより微細な工程で生産するためチップのサイズが小さくなる長所があるという説明だ。

第5世代(5G)移動通信チップであるスナップドラゴンX60はアップルが来年に出す新型iPhoneに使われるのが確実とみられる。クアルコムとアップルは昨年4月に6年約定のクロスライセンス契約を結んだ。この契約にはアイフォン用5Gモデムをクアルコムが供給する内容が含まれた。X60の前世代格であるX55はサムスン電子のギャラクシーS20に搭載された。

 
クアルコムはスナップドラゴンX60を「5Gモデムと無線周波数(RF)システム」と紹介した。クアルコムはRFチップ開発能力でサムスン電子の「エクシノス」、中国ファーウェイ子会社ハイシリコンの「キリン」より優秀だと伝えられている。

サムスン電子がスナップドラゴンX60を受注したのはファウンドリ事業部の実利を追求したためと分析される。サムスン電子は大きく部品、モバイル、家電の3つの事業構造を持っている。サムスン電子モバイル部門内の無線事業部は今年ギャラクシーS20の韓国国内向け製品にもアプリケーションプロセッサ(AP)と5Gチップをクアルコムのスナップドラゴンで単一化した。

IT業界の一部ではクアルコムがスナップドラゴンX60の生産をサムスンに任せたのは台湾のTSMCを牽制しようとする目的があるとみる。チップ設計だけするクアルコムの立場ではTSMCの市場支配力を制御するために極端紫外線(EUV)プロセスを前面に出したサムスンに生産を依頼したという解釈だ。サムスンのモバイル関連ニュースを主に報道する海外メディアのサムモバイルは「サムスン非メモリー事業部門の大きな勝利」と評した。

これと関連し米ウォール・ストリート・ジャーナルは米商務省がTSMCを狙い新たな貿易規制を検討していると報道した。究極的には中国ファーウェイに対する部品供給を制限するという意図が込められている。世界最大のチップ委託生産業者であるTSMCの昨年の売り上げのうち10%以上の約350億ドルがファーウェイ子会社であるハイシリコンと取引から出たと同紙は伝えた。ファーウェイの核心パートナーであるTSMCが米国政府の規制ターゲットになればファーウェイの部品調達にも支障が避けられない見通しだ。

ロイター通信はサムスン電子のクアルコムからのチップ受注のニュースを伝え、TSMCもクアルコムの5ナノモデムチップを生産するものと説明した。クアルコムとしてはTSMCとサムスンを競争させる様相だ。クアルコムは通常にAPと対となるモデムチップを同じ会社の同一工程で生産させている。

ロイター通信は「多くのモバイル機器が5Gで転換する際にX60モデムチップを使う可能性が大きい。今回の受注がサムスン電子のファウンドリ事業を伸ばす契機になるだろう」と伝えた。台湾の市場調査会社トレンドフォースによると昨年10-12月期基準で世界のファウンドリ市場でサムスン電子のシェアは17.8%だった。同じ期間にTSMCのシェアは52.7%だった。

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    2020.02.20 09:24
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    米クアルコムがサムスン電子に生産を任せた「スナップドラゴンX60」モデムチップ。[写真 クアルコムホームページ]
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