【時論】情勢不安高まる中東、米国の選択は
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.09 10:36
歴史学者チャールズ・ビアードは米国が「無料安保(free security)」を持って生まれたと分析した。太平洋と大西洋という大きな海に囲まれ、外部侵略に対する露出がそれほどないということだ。国境に接した欧州列強が勢力均衡外交戦略に没頭する時、米国は中立路線を守った。真珠湾攻撃で民主党政権が第2次大戦に参入せざるを得なくなったが、終戦後1946年の中間選挙では「もうやめよう」というスローガンで共和党が大勝を収めた。ソ連共産主義との冷戦が始まった後に、米国の外交政策は大転換を迎えることになる。
自由主義と市場経済を旗印に掲げたグローバル・リーダーシップ時代にも米国の非介入主義指向は継続している。軍産複合体の危険を警告したアイゼンハワー告別演説、「アジア安保はアジアが解決」と求めたニクソン・ドクトリン、在韓米軍撤収を公約に掲げたカーター、国内問題の解決を叫んで当選したオバマに続き、米国を再び偉大にしようというトランプまでグローバル・イシューよりも自国の利益を優先させようとする米国政治と外交歴史の根は深い。