【社説】また強制送還の危機に直面した脱北者…韓国政府は何をしているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.02 10:31
中国からベトナムへ脱出した脱北民10人余りが先月23日に逮捕されて28日に中国に追放され、29日にベトナム入りを再び試みていたところ、再度ベトナムの公安に逮捕されたと伝えられた。10代の子供1人と20代の若者2人、20~50代の女性7人と知らされた人々は追放直後、ベトナム・中国国境で夜を明かした後、29日朝ベトナムに再び入ろうとしたが公安にもう一度逮捕された。ベトナム公安は今回は脱北民を単に追放せず中国公安に渡そうとしたが、脱北民数人が驚いて意識を失ったため送還を中断したことが分かった。彼らが再度中国に追放されれば強制送還されて残忍な処遇を受けることが火を見るより明らかだ。
外交部側は「事件初期から状況を認知して外交的努力を注いできた」と主張している。しかし、脱北民が23日、ベトナム公安に逮捕された直後からベトナム駐在韓国大使館に助けを求めたにもかかわらず、5日間いかなる成果を出せないまま中国から追放されることを防ぐことができなかったため、批判を浴びるのは当然だ。特に、ベトナム首相が参加する韓・ASEAN首脳会議が釜山(プサン)で開かれる時点に起きた事件で協力を引き出す余地が相当あったにもかかわらず追放を防ぐことができなかったためさらに残念だ。「韓国大使館は『メディアに知らせずにじっとしていなさい』という言葉を繰り返して訪ねてくることも、電話一もなかった」という現地北朝鮮人権団体の主張も聞き流しかねない。