【噴水台】「GSOMIAノン・グラータ」の後遺症?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.10.07 10:04
2010年にパキスタン政府は米国とインドで大使を務めたベテラン外交官を駐サウジアラビア大使に送ろうとサウジに同意を求めたが拒否された。これに先立ちアラブ首長国連邦とバーレーンも彼を拒否した。唯一アラブ圏の国だけでアグレマン(駐在国同意)を受けられなかったのだ。後に把握された理由はこうだ。アラビア語で彼の名前を読むと口にしにくい俗な言葉のため大使として受け入れることができなかった。
フランス語で「同意」という意味のアグレマンは、外交使節派遣前に相手国の同意を求めることだ。正式任命された外交使節を相手国が拒絶することで起きる国際紛争を事前に防ぐため1961年に制定された「外交関係に関するウィーン条約」に規定された。アグレマンを受けた人物はラテン語で「ペルソナ・グラータ(歓迎される人物)」と呼ばれる。反対にアグレマンを受けられなかった人物は「ペルソナ・ノン・グラータ(忌避人物)」だ。外交使節個人に対する不満や政治的な理由などでアグレマンを先送りしたりもする。ウィーン条約上、接受国はアグレマンを拒否する権利があり、その理由を明らかにする義務はない。