【中央時評】韓日葛藤のチキンゲームと出口戦略(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.19 07:58
韓国と日本は地理的にも近く産業構造の関連性が高い。両国間貿易、投資で相互利益を得ている関係だ。韓国は日本にとって第4位輸出市場で、日本は韓国にとって第5位輸出市場だ。重要な貿易パートナーが相手国に損害をさらに多く与えるために戦う局面だ。原料、中間材、部品を複数の国家が分けて生産・輸出し、輸入国が再び加工・組み立てを経て最終商品を作る国際分業構造において韓国と日本は大変重要な役割を果たしている。輸出規模で中国、米国、ドイツに続き、日本は世界4位、韓国は5位だ。中国と米国が貿易戦争を繰り広げている中、韓日貿易紛争が始まり全世界が波及効果を心配している。韓国と日本は世界舞台で自由貿易の先導役を果たしてきた。ところが、両国が互いに貿易報復をしながら世界貿易秩序を破壊し、世界経済に被害を与えているという非難を浴びている。歴史、政治的懸案で不当に貿易報復を始めた日本の責任がさらに大きいが、韓国も紛争に油を注いで事を大きくした責任を免れることができなくなった。
韓日両国はまだ経済力において大きな差がある。韓国の総生産(GDP)は日本の3分の1水準だ。科学技術、国際政治の側面でも日本が韓国より優れている。日本の不当な要求に屈服するほど韓国の力が弱いわけではないが、互いに報復措置を続ければ韓国の経済的被害がより大きくなるほかはない。世界経済の不況の兆しで韓国経済の危険が大きくなった状況だ。韓日葛藤で北東アジアの地政学的な不安が大きくなれば、安保にも悪い影響を及ぼしかねない。文大統領は8月経済諮問会議で「貿易報復措置はみんなが被害者になる勝者のいないゲーム」と話した。正しい指摘だ。報復措置を継続するより交渉で解決案を見出してほしい。発端となった徴用問題から解決法を探り、その後に広がった貿易、外交報復措置は両国が原状回復するのが最善だろう。日本が徴用被害者を賠償するように説得する必要があるが、われわれが「道徳的優位」の立場に立って日本の金銭的賠償に執着せず、加害者の責任を問う案も模索できるはずだ。