新しい駐韓日本大使の妻の父は極右小説家の三島由紀夫(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.14 07:36
三島はクーデターを素材にした『憂国』という作品を書いて過激な皇国主義の思想に傾倒した。自衛隊に入隊して「天皇を保護する盾」になるという意味で民兵組織「楯の会」を結成した。1970年11月25日、楯の会のメンバー4人と共に東京の陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地正門(現在の防衛省本部)に踏み込んで総監を人質とし、バルコニーでクーデターを促す演説をした後、伝統的な侍式の自決方式で割腹自殺を図った。
三島の主張の核心は「日本の魂を維持するのは自衛隊だけだ。それでも日本憲法(自衛隊の武力使用を禁止した戦後の平和憲法)は自衛隊を否定している。自衛隊が憲法改正のために決起せよ」だった。当時は嘲笑と冷遇を受けた主張だったが、三島の死後に「新右翼」と呼ばれる者が勢力を振るうなど日本社会にも大きな影響を及ぼした。安倍晋三首相の憲法改正の試みの端緒になったといえる。韓国内では2015年に作家の申京淑(シン・ギョンスク)氏が出した短編『伝説』が『憂国』と似ているという盗作疑惑が提起されて三島の名前が広く知られたこともある。