【コラム】まだ妓生を下に見るのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.02 13:50
100年前の三・一運動の時の話だ。ソウル長安(チャンアン)の名が知られた料亭「明月館」には憂国志士もしばしば出入りした。韓国人3人が集まれば日警が目をむいてすごんでいた時期、料亭は比較的出入りが自由だったので独立志士は明月館を連絡場所に使った。人力車をひく俥夫の中には苦学生が多く、彼らは愛国志士のつなぎ役としても活動した。時には妓生と恋に落ちたり…。
明月館の当代最高の妓生イ・ナンヒャン(1900~79)は半世紀前をこのように振り返った。「お金を湯水のように使ったり、前職の位が高いからと言って妓生の心をつかめるわけではなかった。愛国を知るようになった妓生の耳にも独立万歳の余韻が響き、愛国志士や憂国青年に従ういわゆる思想妓生が生まれた」(中央日報71年1月18日付『残したい話』)。今年2月に公開された映画『抗拒:柳寛順(ユ・グァンスン)物語』にも独立万歳を叫び投獄された水原(スウォン)妓生キム・ヒャンファのエピソードが登場する。主体的女性としての妓生に改めてスポットライトを当てた。