韓国政府が韓国産コメ５万トン〔１２７０億ウォン（約１１７億円）相当〕を国際機関を通じて北朝鮮に支援する。韓国政府が韓国産コメを北朝鮮に支援するのは２０１０年５０００トン以降９年ぶりだ。今回支援されるコメ５万トンは韓国政府が保有中である２０１７年産在庫コメで、４０キログラム砲台に入れて支援される。計１３０万砲台分量だ。

金錬鉄（キム・ヨンチョル）統一部長官は１９日、政府ソウル庁舎ブリーフィングで「食糧難を体験している北朝鮮住民のために同胞愛と人道的次元で国連世界食糧計画（ＷＦＰ）を通じて韓国産コメを支援することに決めた」として「人道的食糧支援は北朝鮮に対する制裁と関係がないため、最大限早急に支援を行うだろう」と明らかにした。韓国産コメの北朝鮮に対する支援は先月、政府が北朝鮮乳幼児など脆弱階層のための栄養支援事業の名目でＷＦＰなどに８００万ドル（約８億７０００万円）を供与したことに続いた追加北朝鮮支援策だ。

韓国政府は５月初め、ＷＦＰの緊急対北朝鮮食糧支援要請を受け、韓国産コメを直接支援する案を検討してきた。だが、北朝鮮が５月４日と９日に相次ぎ短距離ミサイルを発射し、北朝鮮への食糧支援に対する世論が冷やかになった。韓国政府は国際機関を通した間接支援方式で折衷案を用意した。政府当局者は「コメ配給モニタリングに対する国内外の懸念の声が高まったため、ＷＦＰを通したコメ支援は分配透明性問題を考えた決定」と話した。ＷＦＰを通じて支援する場合、ＷＦＰが北朝鮮内コメ分配の過程をモニタリングする。

投入予算について金錬鉄長官は「南北協力基金で２７０億ウォン程度投じ、糧穀管理特別会計で１０００億ウォン程度が支出される」と話した。２７０億ウォンは通常、国際産（タイ）コメの価格を基準として韓国産コメの支援の場合、購入費用がさらに５倍程度かかり、糧穀管理特別会計で追加支出されるという説明だ。