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韓経:【コラム】「1945年以前の日本」との戦い、もう終える時=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.10 09:27
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トランプ米大統領が先月末、日本を訪問した。真珠湾空襲を主導した空母と同じ名称の護衛艦「かが」に搭乗したトランプ大統領は「日本は米軍が信頼するパートナー」とし「いくつかの地域の紛争解消に寄与できるだろう」と演説した。

日本は安倍首相が執権した後、軍事力を強化してきた。「かが」と「いずも」を空母化して垂直離着陸が可能な米国の最先端戦闘機F-35Bを42機も搭載する予定だ。これとは別にF35A戦闘機105機を導入して空軍力も増強する。米国を除いてF35戦闘機を最も多く保有する国となる。

 
こうした日本の急浮上を我々はどう受け止めるべきか。我々の記憶の中には2つの日本がある。「1945年以前」と「その後」だ。1945年以前の日本は主権を奪っただけでなく、韓国語も使用できないようにした。さらに韓国人の姓名までも変えた。

1945年以降は平和と繁栄の時期だ。韓日国交正常化(1965年)以降、両国関係は急速に発展した。サムスン電子や現代自動車など多くの企業が日本企業から技術を学んだ。2002年ワールドカップ(W杯)共同開催もいい思い出となった。

しかし我々を支配するのは「1945年以前の悪い記憶」だ。民族主義性向が強い文在寅(ムン・ジェイン)政権に入って慰安婦合意の事実上破棄、最高裁の強制徴用被害者賠償判決が出てきた。痛恨の歴史が外交懸案としてよみがえった。我々はいま「1945年以前の日本」と戦っている。

日本の現在の姿はどうだろうか。世界最高水準の高齢社会だ。1990年代以降の長期沈滞で社会全般の活力が大きく落ちた。今の国際秩序を変えなければいけない必要性は感じない。安倍首相になった後、自衛隊を強化して平和憲法の改正を推進しているが、日本国内でも憲法改正を反対する世論が依然として多い。軍国主義に陥る可能性はほとんどないと見るのが現実的だ。

それでも韓国の多くの人々は日本を「未来の敵」と考えている。半面、社会主義独裁国家の中国には親近感を感じている。韓国と日本をともに同盟国とする米国としては困惑するしかない。

中国政府は南京大虐殺追悼日を2014年に初めて国家級追悼日に指定するなど反日感情を刺激してきた。その年、黒龍江省ハルビンに安重根(アン・ジュングン)義士記念館を建設したのも同じ脈絡だ。韓国政府は中国のこうした動きに呼応した。文大統領は2017年末の中国訪問を控えて「韓日米軍事同盟に発展するのは望ましくない」と主張した。3不政策の一つとして「韓日米軍事同盟不可」へ圧力を加えた中国外交の勝利だ。

米国と中国の経済戦争が武力衝突に発展すれば、その地域はアジアとなる可能性が高い。中国の急膨張を抑えているのが日本-台湾-フィリピンとつながる「太平洋第1列島線」だ。この地域には米軍基地が多い。韓国も当然含まれる。しかし韓国と日本の関係は史上最悪水準だ。今月末に大阪で開催されるG20(主要20カ国・地域)首脳会議で文大統領が安倍首相に単独で会うかどうかが関心事に浮上している。

韓国と日本は自由民主主義と市場経済という価値を共に享受してきた国だ。過去70年の歳月はその価値を十分に立証した。日本の軍国主義化を憂慮して韓日米共同の安全保障体制強化を回避するのは「過去の悪い記憶」との戦いで負けることだ。アジアで米国の空白を日本が単独で埋めるようにしてはいけない。我々が背を向けるほど日本の軍事的役割は強まる。

韓国は5000万人を超える人口に国内総生産基準で世界11位(2017年)の国だ。急変する国際情勢に能動的に対処できる「十分に大きな国」といえる。我々を取り囲む米国、中国、日本があまりにも大きいため相対的に小さく見えるだけだ。自由民主主義と市場経済の価値同盟を固めて強大国の衝突を防ぐ「勢力均衡者の役割」ができる。そのためには日帝植民地のトラウマから抜け出して自信から取り戻す必要がある。ウィンストン・チャーチル(第2次世界大戦当時の英国首相)の警句のように、過去と現在が戦って未来が壊れるように放置してはいけない。

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