【コラム】制裁緩和がなくても南北はすべきことが多い(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.23 16:10
ドイツの大学で東ドイツ史を専攻したチェ・スンワン博士が最近出した『東独民移住史』によると、東西ドイツは40年の分断期間にも着実に手紙と小包を交換し、相互訪問を通じて住民間の接触を維持した。東西ドイツをつなぐ懸け橋の役割をしたのは375万-475万人にのぼる東ドイツ離脱住民だった。1968-88年に17億8500万通の手紙が西ドイツから東ドイツに発送され、22億5000万通が東ドイツから西ドイツに伝えられた。同じ期間、6億3100万個の小包が西ドイツから東ドイツに渡り、2億1900万個の東ドイツ発小包が西ドイツに配達された。西ドイツ人は回数に関係なく年間30日以内で東ドイツの家族と親戚、友人を訪問できた。東ドイツ人も西ドイツに居住する家族や親戚の結婚、見舞い、弔問など家庭の事情に限り回数に関係なく年間30日以内で訪問が可能だった。
南北が合意すれば我々もできることだ。人道的レベルの問題であるため、北核問題や対北朝鮮制裁とは関係がない。開城に南北連絡事務所が設置されたが、こうした問題を議論したという話は聞こえてこない。離散家族画像対面用の装備搬出問題を議論する水準だ。離散家族再会申請者13万3200人のうち生存者は5万5000人だ。韓国内の脱北者も3万人を超える。この人たちに手紙と小包の交流、相互訪問を認め、南北をつなぐかけ橋の役割を果たせるようにすべきだろう。