韓国人の老後に必要な最低生活費176万ウォン、国民年金は平均40万ウォン
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.05 11:47
ソウルに住むパクさん(59)は1990年代、刺身料理屋でコック長だった。その時には1カ月に250万~300万ウォンの収入があった。仕事を終えて酒をたくさん飲む習慣が続きながらいつのまにかほぼアルコール中毒になった。コック長の仕事を続けることはできなかった。その後にも酒に陥り、まともな職場に就くことができなかった。20年間工事現場を転々とした。日給10万ウォンで、1カ月に200万ウォンも稼ぐことができなかった。昨年4月、体の調子が悪くてこれさえできなくなった。その後、ソウル市自活勤労事業をして月65万~70万ウォンの収入を得たが、昨年末やめた。失業給与を申請し、ホームレス憩いの場で寝泊まりしている。
パクさんは「一時中産層だったが、今は下層中下層」と話す。彼は強制でも国民年金保険料を出す機会がなかった。ちゃんとした会社に勤めていれば加入が義務付けられたはずだ。そうすると最大5年を繰り上げて受ける早期老齢年金でも申請することができたはずだが、それもできなくなった。取材陣が基礎年金を説明すると、「65歳になれば受けることができるようだ」と反問した。彼は「国民年金に加入できない時、説明をしてくれれば良かったものを」と残念な心境を吐露した。