【コラム】日本よりも良い国を作っていきます=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.01.12 08:47
「菊と刀」は日本の二重性を象徴している。片方の手には菊を、もう片方の手には刀を隠している。菊は平和を、刀は戦争を表す。片方では平和を語りながら、もう片方では戦争をあおっているということだ。このような日本文化論が登場したのは太平洋戦争が終結に向かっていた44年ごろ、米国国務省でだ。一種の戦争報告書として作成され、後で同じ題名の本として出版されてステディーセラーになった。戦争は勝利を目標とする。戦争中の敵に対する分析はただ1回やると言ってそのまま終わりはしない。
米国人の目で戦犯国・日本を分析したこの象徴語が、三・一運動100周年を迎えるこの新年にわれわれにも多くのことを示唆している。われわれの中で日本への見方が交錯する。ある者は菊だけを主に話す。ある者は刀の話を主にする。どちらがが日本の本当の姿なのか。慰安婦問題、強制徴用問題、独島(ドクト、日本名・竹島)問題など、歴史の葛藤が大きくなるたびに日本の二重性に対するこうした二分化が繰り返される。解放以降、そうでない時があっただろうか。一喜一憂せずに少し長い目で考えてみる必要がある。100年前、三・一運動が起きる時もそうだったし、122年前の大韓帝国創建(1897年)の時期もそうだったし、1884年の甲申政変や1876年の江華島(カンファド)条約(日朝修好条規)の時もそうだった。さらに遡ると、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)直前に日本情勢を調査しに行った朝鮮使節2人の目からも菊と刀が発見される。