【コラム】文在寅大統領のクリスマスプレゼント(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.25 11:09
1998年8月、盧武鉉(ノ・ムヒョン、当時は国民会議副総裁)は蔚山(ウルサン)にいた。現代自動車は「暴風前夜」だった。通貨危機で深刻な販売不振に直面した現代車は整理解雇カードを取り出した。勤労者4万6000人のうちリストラ対象に分類されたのは約1万人。このうち1569人を整理解雇した。労働組合は1人の整理解雇も受け入れられないとしてストライキを始めた。工場は停止した。労使は一歩も譲歩せず対立し、政府と財界では公権力投入の声が高まった。
当時、盧武鉉は国民会議・労使政府委員会合同仲裁団を率いていた。彼は労使双方に強く圧力を加えた。会社側には「公権力投入を期待してはいけない」とし、労働組合側には「規模を最小化してでも整理解雇を受け入れるべきだ。ほかに方法はない」と主張した。結局、仲裁団の努力は実を結んだ。労使は277人の整理解雇、2年間の整理解雇自制などに最終合意した。