【噴水台】大韓帝国直前の「ヘル朝鮮」
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.11.17 14:06
今年の文化界の話題の一つは大韓帝国だろう。関連遺跡が次々と整備され、ドラマ『ミスターサンシャイン』が大衆の関心を高め、最近は国立現代美術館の徳寿宮館で「大韓帝国の美術」展も始まった。これらが共通して見せているのは植民地以前から自発的な近代化の努力があったという点だ。それを明らかにして研究するのは非常に意味深い。
しかし同時にその試みがなぜ限界にぶつかったかを冷静に分析することも重要だ。近代国家建設の動きがあまりにも遅く始まり、朝鮮旧体制の問題が非常に深刻だった。これに関連し、西洋人が大韓帝国宣布3年前に直接見た「ヘル朝鮮」の風景は参考になる。オーストリアの旅行作家ヘッセ=ヴァルテッグが書いた『朝鮮、1894年夏』の一部を抜粋してみる。
「私がインドや中国、日本を旅行し、ある都市に到着すると、異邦人が到着したという話が稲妻のように広まり、私の家の前には奇異な物品を売ろうとする商人がさまざまな貴重品を広げた。ソウルではむしろ商人を呼んでほしいと頼まなければならなかったが、実際に商人が出したものは箱と帽子、たばこ パイプ、紙などの物品がすべてだった」。