「韓国製造業、技術競争力も落ちるが…最低賃金上昇で価格競争力も失う」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.31 16:02
専門家らは産業団地の明かりが消える原因を2つ挙げている。製造競争力の低下と内需不振だ。ソン・テユン延世大経済学部教授は「製造競争力の低下が技術と価格の両方で見られる点が心配だ」と指摘した。技術競争力が圧倒的なら人件費を含む生産単価がやや高くても国際舞台で持ちこたえることができる。しかし現在の韓国製造業は技術が卓越していない中、最低賃金などの引き上げで価格競争力まで失っている。ソン教授は「現在、韓国が付加価値を見せている独自の技術は半導体だけで、残りはすべて中国など後発走者に追いつかれた」という見方を示した。
チョ・ミョンヒョン高麗大経営大教授は「韓国経済の成長エンジンは輸出だが、国際競争力を失って輸出の道がふさがり、工場が次々と閉鎖している」とし「経済のエンジンが消えていくが、これを回復させる政策が見えないのが問題」と診断した。
イ・ビョンテKAIST(韓国科学技術院)教授は「製造業は普通、労働集約から資本集約、技術集約と移るべきだが、韓国は技術集約に移行できていない」と指摘した。また「大多数の零細中小企業が月給を最低賃金に合わせる状況」とし「文在寅(ムン・ジェイン)政権の最低賃金引き上げは、中小企業事業者に全職員の年俸を30%ずつ増額させる状況をもたらした」と話した。さらに「後発走者との技術競争が激しくなった状況で費用の負担まで増え、工場を運営しても損をするだけという考えで閉鎖している」と説明した。