明治文化行事も安倍首相の「過去史無視」宣伝の場に(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.07.04 09:12
明治維新150周年を迎えた日本では、展示会、ドラマ放映、美術展開催など関連文化行事が盛んだった。問題は文化行事が文化ではなく政治行事に変質している感があるという点だった。京都の明治維新記念館である霊山歴史館では「明治維新三傑」の1人、西郷隆盛(1828~1877)特別展が開かれていた。ぱっと目が覚めた。西郷隆盛は維新の主役の1人で、朝鮮を侵略しようという征韓論を主張し日帝のアジア侵略の土台となった人物であるためだ。日本の極右と対外侵略のアイコンだ。展示館ではそんな人物を愛国者として紹介していた。彼を英雄として描写した絵と石膏像も見られた。反乱を起こして敗北し切腹する際に使ったというさびがついた刀まで展示された。
薩摩の西郷隆盛は坂本龍馬の斡旋で長州の木戸孝允(1833~1877)と会い薩長同盟を成し遂げた。だがこの2人の朝鮮に対する考えはそれぞれ違った。西郷隆盛は朝鮮を侵略しようという征韓論を掲げた。朝鮮に使節に送り国王の前で無礼な行動をすれば処刑されるのでこれを理由に朝鮮を侵略しろとそそのかすほどだった。木戸孝允は征韓論を主張した日本の極右思想家吉田松陰(1830~1859年)の弟子だったが、これには極力反対した。もう1人の維新三傑の1人で薩長同盟締結の現場にいた薩摩出身の大久保利通(1830~1878年)は性急な対外膨張より富国強兵を優先した。