【取材日記】考えるだけでめまいがする龍山商業施設の崩壊=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.06 09:49
今月3日、ソウル龍山(ヨンサン)で4階建て商業施設の建物がたった2秒で全壊する事故が起きた。休日だったので居住民1人が負傷するだけで済んだのは天佑神助だ。平日の1階食堂は100人余りの客で混雑するということで、考えただけでもめまいがする。ある土木工学者は「一歩間違えていたら大型事故につながるところだった海外トピック級のニュース」と話した。
住民は建物崩壊の兆しは数年前からあったと証言する。1966年に建てられたこの建物は2006年の都市環境整備事業(再開発)区域に指定された。事故建物1階食堂のオーナーはわずか20日余り前、建物の外壁が前面にせり出してひびが入った様子を写真に撮って管轄の龍山(ヨンサン)区庁に届け出ていたばかりだった。1年前にも近隣商人が周辺道路にひびが入って穴が空いたという苦情を寄せていたという証言もあった。
だが、区庁側は住民の声を聞き流した。安全点検や補修補強指示など適切な措置を講じなかった。現行法上、この建物安全管理は区庁ではなく、再開発組合(建物主)に一任しているからと釈明した。また、延べ面積が301平方メートル(91坪)に過ぎないため建築法による定期安全点検の対象外だったという。