【取材日記】韓米交渉、過剰な礼儀はやめよう
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.03 13:23
「10元だけ安くしてください」。
1998年夏、中国北京のある大学の構内。記者は入学したばかりの同大学1年生と交渉をしていた。通貨危機の影響を避けるために進学した大学院の夏のプログラムに参加するためここに来た記者は「補導」、すなわち個人教習の先生を探していた。糊口の策として中国語でも習っておこうと考えたのだ。
教習料として提示された金額は1時間あたり40-50元。決して高いわけではない。問題は当時の中国人民元がかなり高かったという点だ。1997年10月まで1ドル=900ウォン台だった韓国ウォンの価値は通貨危機で暴落し、1998年夏には1ドル=1300ウォン台となった。ドルに連動していた人民元はそれだけ高くなった。「国が滅びた」という哀願が受け入れられたのか、その学生は教習料を安くしてくれた。