昨年、障害者の子どもを持つ保護者が地域の住民に「土下座」しながら早期設立を訴えた障害者学校２カ所の建築設計が終わった。障害者学校は施工会社の入札と工事を経て来年９月に開校される。

ソウル市教育庁は２２日、ソウル江西（カンソ）地域の特殊学校（ソジン学校）と江南瑞草（ソチョ）地域の特殊学校（ナレ学校）の建築設計を最終的に完成したと明らかにした。また、２６日にはソジン学校が設立されるコンジン小学校（ソウル江西区）の建物で障害者の子どもの保護者と地域住民を対象に「特殊学校設立推進説明会」も開催すると伝えた。

ソジン学校とナレ学校は２００２年にキョンウン学校（ソウル鍾路区）が設立されて以来ソウルで１７ぶりにできる特殊学校。市教育庁の関係者は「特殊学校で実際に生活することになる障害者の生徒のために教育環境を整えようと設計過程から徹底的に準備した」と話した。

ソジン学校は延べ面積１万２６６１平方メートルで地上４階・地下１階規模。生徒のための職業体験室と職業実習室を設置し、中央公園には生徒・保護者はもちろん地域住民も自由に活用できるブックカフェ空間を用意した。

ナレ学校は延べ面積９８６４平方メートルで地下１階・地上３階で建てられる。身体障害者の生徒のための施設であるだけに、治療とリハビリ訓練ができるよう水中訓練室、感覚運動知覚訓練室、行動適応訓練室が設置される。現在、ソウル市の８カ所の自治区には特殊学校がない。これら地域に住む生徒は遠距離通学をするしかない。

当初、ソウル市教育庁はソジン・ナレ学校を来年３月に開校すると数回発表した。開校時期が予定より６カ月遅れたのだ。これをめぐり保護者からは「６・１３地方選挙を控えた教育監が地域住民の反発を意識して意図的に着工時期を遅らせたのでは」という声が出ていた。

市教育庁の関係者は「設計の過程でソジン学校は延べ面積が増加し、耐震補強設計手続きが追加された。ナレ学校はグリーンベルト地域なので建物の新築のために国土部の審議が必要だった」とし「予想より設計期間が長くなり、やむを得ず着工が遅れた」と説明した。また「無理な工事をして開校を操り上げるより、教育施設を充実させるために開校を６カ月遅らせた。地方選挙とは関係がない」と述べた。

２６日にコンジン小学校で開かれる「特殊学校設立推進説明会」にはソウル市のチョ・ヒヨン教育監が出席し、ソジン・ナレ学校の設立推進過程と今後の計画について説明する。