防弾少年団に米国少女たちが熱狂する訳(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.28 14:08
彼らは自力でK-POP舞台の下から上へと這い上がったからこそ嘘のない心で自身が経験した青年世代の困難を歌に込める。何よりも数年間にわたる膨大な練習量で磨き上げられたパフォーマンスは職人的で洗練された完成度を見せる。もともと作曲家でラッパーで、ダンスができないと吐露するメンバーが混ざったチームがただ汗と努力で成し遂げた結果だ。このように厳しい過去を送ってきたが、彼らには後ろ向きなところはなく、舞台いっぱいに広がるビジュアルと同じくらい前向きなエネルギーであふれている。新自由主義システムが用意した無限の競争という状況を共有する世界の若者たちに、今すぐ今日ではなくても(「Not Today」)努力すれば何かを達成できるというメッセージを伝える防弾少年団は、結局努力と実力によって世界とつながった。
AMAs公演のある数日前、私はパリで学部生と大学院生の韓流ファンにインタビューしていた。好きな歌手と俳優を挙げるようにという問いに、驚くことにスーパースターやスーパーグループの名前ではなく弘大(ホンデ)前のインディーバンドや初めて聞くようなヒップホップアーティストの名前、最近見た韓国映画やドラマの演技派俳優の名前を主に挙げていた。これはパリの若い韓流ファンが防弾少年団やBIGBANG、EXOを挙げないからだとか、または東アジアのスーパースター級の俳優を知らないとか彼らの映画やドラマを見ないとかではなく、すでに韓流ファン集団の中で自分の好みに伴う差別化が進んでいるという証拠だ。韓流は今やスターに頼らなくても持続するほど成長し、韓国内で光を見ることのできない小さなグループが欧州ツアーを通じて自身の海外ファンを切り開いていっているほど全般的な大衆文化が魅力的なものとして受け入れられていた。