この日、ホワイトハウスが出したトランプ大統領の歴訪成果説明資料にも「双中断を受け入れないことで合意」に対する言及はなかった。ただし「トランプ大統領と習主席は完全で、検証可能な、不可逆的な韓半島の非核化（ＣＶＩＤ）公約と北朝鮮の核保有国の地位を容認しないという約束を再確認した」と明らかにした。かつて両国の立場と大きく変わらない内容だった。

ＡＰ通信など外信は「米国と中国がそれぞれ異なる首脳会談の成果を出したのはそれだけに追求する北核問題解決法に対する意見の隔たりが大きいということを意味する。むしろ、北朝鮮はこのような隙間を積極的に活用して自身の立地を広げようとするだろう」と説明した。

一方、トランプ大統領の重大な発表には北朝鮮に対するテロ支援国の再指定はなかった。これを受け、北朝鮮との直接的な交渉の可能性を残しておいたという分析も出ている。匿名を要求したワシントン外交消息筋は「北朝鮮を訪問した大学生オット・ワームビア氏の死亡以降、議会の超党派的圧力にもホワイトハウスが北朝鮮をテロ支援国に再指定しないのは、北朝鮮との対話ルートが完全に閉ざされて交渉が不可能な状況を懸念したため」と話した。

北朝鮮が９月、ミサイル発射以降６０日間核・ミサイル挑発をしていないのもホワイトハウスの決定に影響を及ぼしたと見られる。米国が北朝鮮の挑発中断を肯定的に評価するというシグナルとしてテロ支援国の再指定カードを留保したのかもしれない。

米朝関係が対話局面に転じる過程であるかもしれないという見方も提起されている。尹炳世（ユン・ビョンセ）前外交部長官は１５日、ある講演で「米国が圧迫を維持しながらも落ち着いて次を狙う段階に徐々に移動する兆しが見られる」として「米国と北朝鮮が接触や対話を慎重に模索していると見られる」と話した。


トランプ氏「習近平主席と双中断放棄で合意」、中国「双中断は合理的」（１）