北朝鮮政権を肥えさせるだけの支援は「堕落天使」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.20 15:00
対北朝鮮支援は南北関係で深刻な問題だ。北朝鮮の同胞を助けたいという点に異見はないが、民生を捨てた北朝鮮政権を見ると問題点が多い。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の執権後、核・ミサイル挑発を繰り返し、「ソウルを核の火の海」と脅迫すると、韓国社会はさらに冷淡になった。にもかかわらず文在寅(ムン・ジェイン)政権は北朝鮮に800万ドル規模の支援をすると明らかにした。批判世論に統一部はためらうジェスチャーを見せるが、考えは変えない雰囲気だ。対北朝鮮支援をめぐる問題と明暗を見てみよう。
済州(チェジュ)ミカンを北朝鮮に送り始めたのは金大中(キム・デジュン)政権の対北朝鮮太陽政策が輪郭を表した1999年初めだ。その後10年間ほど北朝鮮に送られた物量はミカン4万8328トン、ニンジン1万8100トンと、約230億ウォン(約23億円)の予算が投入された。北朝鮮の住民にビタミンを補充し、暖かい南側の風味を伝えるという意味深い事業だった。ところが、おかしな兆候が対北朝鮮情報当局によって発見された。ミカンの大半が金正日(キム・ジョンイル)総書記忠誠誘導用の贈り物として、ニンジンは労働党幹部のための食材とジュースの製造に使われた状況が確認されたのだ。結局、李明博(イ・ミョンバク)政権初期にミカンの対北朝鮮支援は中断された。