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【社説】葛藤避けて個人の関係を深めた韓米首脳

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.07.01 12:17
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文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領とトランプ米大統領の首脳会談は、確固たる韓米同盟を再確認して両国関係を深めたという点で、当初の懸念を払拭して安堵させた。両首脳は通訳だけを同席させた23分間の会談で「韓米が偉大な同盟の道を進んでいる」と述べ、北朝鮮の核脅威に共に対応することにした。今後少なくとも4年以上の任期を共に過ごす両首脳が最初の会談をうまく終えたのだ。今回の会談の最大の議題である北朝鮮の核問題に関し、トランプ大統領は「北朝鮮に対する戦略的忍耐は終わった」と警告した。これに対し文大統領も「抑止力の構築が急がれる」と答え、強い同盟を通じて北の核脅威に共同で対応することにした。

今回の首脳会談では何よりも両国首脳が人間的な絆を深めたのが大きな収穫だ。トランプ大統領は「文大統領と個人的な関係を築いた」と満足感を表した。特にトランプ大統領は夕食会の後、文大統領をホワイトハウスの私的な空間に案内して親近感を表し、文大統領は「強い力を基盤にした外交に全面的に共感する」とトランプ大統領の指導力を高く評価した。韓米自由貿易協定(FTA)の再交渉は避けられなくなった。トランプ大統領は「米国の貿易赤字を許容することはできない。韓米FTAは両国にとって公正でなければいけない」と述べ、FTA再交渉の意志を明確にした。また、トランプ大統領は韓国を通じて中国産の鉄鋼製品が米国に入らないように要請した。また「在韓米軍の駐留費用分担も改めて議論する必要がある」と述べ、追加交渉は避けられない見通しだ。

 
今回の文大統領の訪米外交は大きな成果を出したが、韓国が今後解決していくべき多くの関門の一つを通過したにすぎない。1週間後には独ハンブルクで開催されるG20首脳会議に出席し、世界主要国の首脳と国益をかけて冷静に取引しなければいけない。特に中国の習近平国家主席との最初の会談に向けた徹底的な準備が必要だ。韓中のTHAAD(高高度防衛ミサイル)葛藤のほか、最近は米中関係が微妙に変わっている時期であるため、よりいっそうの注意が要求される。

トランプ政権は北朝鮮の核問題に対する中国の役割に失望し、対中強硬モードに転じている。中国を「最悪の人身売買国」に分類したのに続き、北朝鮮と取引する中国丹東銀行を「マネーロンダリング(資金洗浄)懸念対象」に指定するなど事実上の「セカンダリーボイコット」に入った。また台湾への武器販売を承認したと伝えられ、米中摩擦が強まる兆候だ。一方、中国の王毅外相は数日前、フォーラム出席のために北京を訪問した李海チャン(イ・ヘチャン)元首相に「現実認識を正確にするべき」という発言をし、露骨にTHAAD撤回圧力を加えた。米中間に挟まれた韓国の動きを制限するようなことが相次いでいるのだ。山積した難題を乗り越えて韓国の生存と自尊を守る明敏な外交が強く求められる時だ。

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