原子力発電所に足をとられた東芝、「ジャンクボンド」の屈辱(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.30 09:20
危機に鈍感だったのも敗因だ。東芝は2000年代中盤から冷蔵庫・洗濯機などの白物家電分野で韓国や中国企業に押され始めたが事業比重と生産方式を守った。白物家電で20%に近い営業損失が出たのにも関わらずこれを半導体部門で出た利益で食い止めてきた。過去の光栄に対する執着から抜け出すことが出来なかった結果は凄惨だった。東芝によれば2015年会計年度(2015年4月~2016年3月)の純損失だけで4600億円に達した。前年度の純損失378億円よりはるかに多い。
崖っぷちに追い込まれた東芝は昨年末からグループ解体水準の構造調整を断行した。今年のはじめ、主力だった白物家電事業を中国企業の美的集団に売却し、医療機器事業は日本のカメラメーカーであるキヤノンに売却した。東芝を「先端企業」に仲間入りさせたノートPC・コンピュータ部門は富士通、バイオ(Vaio)と統合して運営する方案を議論したが決裂した。その上、収益源だった半導体もメモリーを除いてはすべて売却し原子力とメモリー部門だけに集中することにした。