【中央時評】米利上げに過敏反応するなと?=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.19 13:15
毎年この時期になると来年の景気はやや良くなるという予測が先を競って報道される。そして翌年は予測を下回る景気に失望するということが繰り返された。しかし今年末は来年はやや良くなるという予測さえも見えない。論争の焦点は来年の成長率が今年とほぼ同じ2%後半か、それとも2%前半に落ちるかという点に合わされている。ほぼ同じという主張は、これまで成長率を支えてきた爆発的な建設投資の鈍化を、非常に低調だった企業の設備投資と輸出の回復が支えるという希望に基づいている。しかし最近の国内の政治混乱と世界の政治・経済複合混乱を考えると、これは信頼しにくい希望だ。
先週の米国の政策金利引き上げは世界金融市場を揺るがした。トランプ氏の当選で上昇した米国と新興国の長期金利がさらに上がり、欧州・日本・新興国の通貨が米ドルに対して一斉に値下がりした。世界金融市場が予想外に敏感な反応を見せたのは、米国の金利決定者が来年の政策金利は0.75%ほど上がると予想しているという発表のためだった。昨年12月に今年の金利が1%上がると予想したにもかかわらず0.25%しか上がらなかったという点を考えると、投資家は金利決定者を羊飼い少年として扱うかもしれない。しかし今回は真剣に受け止める表情だ。米国経済の回復傾向が昨年に比べて堅調と見られ、トランプ氏が公約した減税とインフラ投資拡大が米国の成長速度と財政赤字をさらに増加させると予想されるからだ。