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韓経:WTO貿易紛争の「最高裁判事」に韓国人が内定

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.10 13:52
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通商交渉本部長、国連大使などを務めた金鉉宗(キム・ヒョンジョン)韓国外国語大教授が世界貿易機関(WTO)上訴機構の委員に内定した。5月に米国の反対で再任されなかった張勝和(チャン・スンファ)ソウル大教授の空席をまた韓国人が埋めることになった。

産業通商資源部は「WTO上訴機構委員選定委員会が3日(現地時間)、金教授を上訴機構の委員候補に選定し、WTO紛争解決機構(DSB)に推薦する予定であることを加盟国に公式通知した」と9日、明らかにした。

 
7人で構成されるWTO上訴機構の委員は国家間貿易紛争で最終決定を下す「最高裁判事」のような役割をする。任期4年で、1回の再任が可能だ。WTOの通商紛争解決手続きは2審制で、小委員会(パネル)が1審、上訴機構が2審(最終審)。

韓国人の中では張教授が2012年に初めて上訴機構の委員に選出された。張教授は、自国に不利な判定を出すことなどを懸念した米国の反発で再任に失敗した。

金教授は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で外交通商部通商交渉本部長(長官級)と国連大使を務めた国内最高の通商スペシャリストに挙げられる。通商交渉本部長時代に韓米自由貿易協定(FTA)を推進して交渉の妥結に寄与した。その後、サムスン電子海外法務担当社長を経て、韓国外国語大LT(Language&Trade)学部教授として在職中だ。

外交関係者の間ではわずか7人のWTO上訴機構の委員を韓国人が連続で務めることになった点を異例とみている。産業部の関係者は「政府は張教授の再任が挫折した後、ジュネーブ代表部などを通じてWTO加盟国と後任の韓国人委員選任のために緊密に協議してきた」とし「韓国通商外交が久々に得た成果」と話した。金教授は今年初め、共に民主党の「人材招聘1号」で入党した。政府は金教授のWTO進出の可能性が最も高いと判断し、金教授の政治経歴については問題視してこなかったという。

当初、日本・豪州出身の候補が競合し、韓国人選任の可能性は高くなかったが、最後に「逆転ドラマ」が演出されたという分析もある。ソウル大国際大学院のアン・ドクグン教授は「加盟国の間で、できるだけ韓国人候補が代わりに入るべきだという共感が形成された」とし「米国も金教授が過去に韓米FTAを主導した人物であるだけに好感を抱いて快く同意したと理解する」と話した。金教授が1999年から2003年までWTO上訴機構事務局などで法律諮問官を務めた点も高く評価されたという。

金教授が委員に任命されるかどうかは23日にスイス・ジュネーブで開かれるDSB定例会議で最終決定する。上訴機構の委員のうち任期が満了した2人の後任者を選出する今回の会議には金教授と中国人候補が推薦された。DSBは上訴機構の委員候補が推薦されれば加盟国の同意を得て委員に任命する。

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