【中央時評】THAAD配備決定時期と対北朝鮮政策(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.29 13:14
全体を把握せよ。ディテールを知れ。これは政策決定者の基本だ。しかしこの基本が今回の高高度ミサイル防御(THAAD)体系配備決定時期を定める時に守られたのか疑問だ。THAAD配備という原則が決まったら最終決定時期を選択するのは些細な問題だと感じるかもしれない。しかしそれは未熟な考えだ。下手をすれば対北朝鮮政策全体を誤らせて、その結果が統一と非核化にも否定的な影響を与える可能性があるためだ。
対北朝鮮政策の全体図を見よう。韓国は良い統一と非核化という2つの課題を同時に解決しなければならない。そのうち1つをあきらめることも、回避することもできない。韓国は漸進的・平和的統一を標榜している。急進的・非平和的統一は南北双方にとって災いとなるため当然だ。平和統一となってもその過程が急進的ならば統一費用を数千兆ウォン使っても南北の住民間の葛藤は非常に深刻になるだろう。統一以前に北朝鮮住民の人的資本水準が向上してその価値観が資本主義と民主主義親和的に変わらなければの話だ。したがって良い統一になるためには北朝鮮の住民と経済の水準が統一される前にすでに高まっていなければならない。これは南北関係が正常化することなしには難しいことだ。