韓国人博士の黄禹錫「世界初の商業用クローン牛を作る」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.25 14:47
◆中国生命工学企業と合弁
中国のボヤライフ(Boyalife、博雅幹細胞)グループは黄博士が持つ動物クローン技術の商用化能力を高く評価したと分かった。昨年、黄博士を中国に招いて合弁会社を作ろうと積極的に提案したのもボヤライフグループだ。このグループの子会社インカーボヤが世界で規模が最も大きい幹細胞銀行を保有する生命工学企業だ。
ボヤライフグループがクローン牛の商業化に注目した理由は、中国の所得水準が高まる中で牛肉需要が急増しているためだ。2012年に9万9000トン水準だった中国牛肉の輸入量は翌年304%増の40万トンを記録するなど急増している。
ボヤライフグループの許暁椿代表はフィナンシャルタイムズとのインタビューで「質の良い牛を大量生産することが目的」としながら「中国がますます富裕になりながら増えている需要を満たすためのもの」と説明した。この会社は牛だけでなく探知犬などの犬や各種希少動物を商業的に生産する世界最大の動物クローン工場を建てることが目標だ。
◆クローン牛、安全性の議論
クローンで生産した牛肉を安全に食べることができるのかどうかについてはまだ結論が出ていない。米食品医薬品局(FDA)はクローン牛・豚など家畜として生産した食品が有害だという証拠がないという見解だ。欧州連合(EU)食品安全庁(EFSA)はクローン家畜で生産した肉と各種副産物の安全性を評価するには証拠が充分ではないと明らかにした。
クローン牛肉に対する中国政府の立場は知らされたものがない。だが中国政府が動植物関連の生命工学の発展を農業現代化のための主要な戦略としているため、クローン牛肉の販売にも前向きな態度を見せているというのが大まかな見解だ。中国は牛だけでなく豚など生命工学技術を活用した家畜の開発に大々的に投資している。最近ではソウル大学科学科のキム・ジンス教授とユン・ヒジュン中国延辺大教授チームが遺伝子編集技術を活用してたん白質が多く脂肪の少ない豚を開発することに成功した。
韓国人博士の黄禹錫「世界初の商業用クローン牛を作る」(1)