<ノーベル賞の話>ノーベル賞を受賞しようとするなら(2)研究所ベンチマーキング=韓国(上)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.24 15:10
以前このコラムで「ノーベル賞を受賞しようとするなら」という題の文章を掲載すると、すぐに多くの反響があった。その中でも特に韓国からノーベル賞受賞者が出てくるには具体的に何をすべきか書いてほしいという要請が多かった。韓国は現在「見指忘月(本質を見逃したまま枝葉的なことに執着すること)」の局面で、問題の本質や核心を貫く支援策よりも枝葉的な弥縫策で対応していて明確な成果を出すことができないのだ。今回の機会にこれから数回は生理学医学や化学分野で優れた業績を出した研究所と受賞者の行跡を分析し、韓国の進む道を模索してみようと思う。
何よりもまず政府も科学界も認識すべき点は、お金が問題ではないということだ。韓国はすでに相当な規模の予算を基礎科学に使っているが、投資対比の生産性があまりにも低いというのが問題の核心だ。英国ケンブリッジにあるMRC「分子生物学実験室(LMB)」という研究所の例を挙げてみよう。この機関は1962年以来13人のノーベル受賞者を輩出しきてたが、そのうちの1人はノーベル賞を2回も受賞した。その上LMBから始めたか遂行した研究を持ってほかに移ってからノーベル賞を受賞した人も十数人に上り、もはや十分に「ノーベル賞工場」だ。ここの政府予算は年間約600億ウォン(約6億4000万円)程度で、責任研究員60人余りを含め約600人の職員が働いている。韓国政府の外郭研究所と比べたら中間程度の規模に過ぎない。