【寄稿】中国のノーベル賞、うらやむばかりか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.26 14:17
中国中医科学院の屠ユウユウ氏のノーベル生理学・医学賞受賞に、中国が沸きかえっている。今年85歳の女性で30代後半からマラリアを研究し、1971年夏に中国の古典医書である『肘後備急方』に書かれていた「ケトンスク(ヨモギの一種)がマラリアに使われる」という処方に基づき治療成分であるアルテミシニンを見つけ出した。
同じ分野研究者のノーベル賞受賞のニュースに万感の思いが交差した。伝統医学分野からノーベル賞が出てきたということが誇らしかった。だが韓国ではなく中国が先に関連分野でノーベル賞を受賞したのは残念に思わざるを得ない。
屠教授のノーベル賞受賞はそれだけの環境が後押ししていた。中国医学に対する大規模研究開発(R&D)投資、6つの傘下病院と14つの傘下研究所を率いた中国の伝統医学分野の国家研究機関である中国中医科学院、中医と洋医の間の相互開放的な雰囲気、これをベースにする巨大な中医学産業などが土台に敷かれている。