レベル高い韓国の舞踏…イタリアでも通じた(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.07.01 14:24
舞台の照明が消えると、すぐに拍手喝采であふれ返った。14人の舞踊家と振り付け師のカーテンコールが終わって舞台の照明が再び消えても拍手と歓呼は止まらなかった。350席をぎっしりと埋めた観客は席から立って「Bravi」と叫んでいた。国立現代舞踊団の『プルサン』がイタリアのフィレンツェの舞台に初めて立った先月26日(現地時間)の夜。フィレンツェ南方のピッティ宮殿近くにあるゴルドーニ劇場は、文化の衝突と変形を扱った韓国の現代舞踊作品に歓呼した。
この日の公演はイタリア最大規模の現代公演芸術フェスティバル「ファブリカ・ヨーロッパ(Fabbrica Europa)」の招待で行われた。ルネサンスの都市フィレンツェで「今この時代の芸術」を追求して1994年に始まったファブリカ・ヨーロッパは、22回目にあたる今年初めて韓国作品を公開した。朝鮮時代の12雑歌を現代的に再解釈したイ・ヒムンカンパニーの『オーダーメードレパートリー“雑”』が5月7・8日にオープニング作品として舞台に立ち、『プルサン』は6月26・27日に公演した。96年から20年連続でファブリカ・ヨーロッパ芸術監督をつとめているMaurizia Settembri氏(62)は「2つの作品はいずれも昨秋にソウルアートマーケットで初めて観た。最初は妙に見えたが、ずっと記憶に残っていて心に響いた」と招待理由を明らかにした。
『プルサン』は伝統と現代、東洋と西洋の文化の衝突と変形を、仏教の象徴「仏像」をモチーフに見せてくれる。作品の題名『プルサン』は「仏像」を発音どおりに表記したものだ。振り付けを担当したアン・エスン国立現代舞踊団芸術監督(55)の説明によれば「かつて偉大な宗教の象徴だった仏像が『ブッダ・バー(Buddha Bar)』などでインテリアの小道具として消費される境遇が、哀れでかわいそうだ(韓国語の発音でプルサン)という意味」も持っている。
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