政治で汚された安倍首相の歴史観、全体主義国家で可能なこと(3)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.08 14:56
シャルティエ教授は、歴史解釈の衝突よりも政治権力が歴史を歪曲する状況がさらに憂慮の恐れがあるといった。
「学者が生き返らせた歴史的現実(historical reality)は、政治権力者が自分たちの口に合うよう新しい歴史的現実に変質させる運動場になってしまう」と語った。それと共に日本を例に挙げた。具体的な説明をお願いすると「私は日本の専門家ではない。それで困惑している」としつつも「今の安倍首相はドイツのメルケル首相とは違い第2次世界大戦の時に日本が犯した戦争犯罪について公式的な認定をしていない」と指摘した。引き続き「(安倍首相の)そのような態度は以前の首相たちとは異なっている」としながら「日本政府は過去の過ちについて1つひとつ認めて許しを請わなければならない」とした。また「現在の日本の状況は、歴史の真実が政治的・イデオロギー的な利害関係によって歪曲される恐れがあることを見せる事例だ。そうした点で歴史学者の役割は、歴史的真実を確立するだけでなく、その真実を擁護する声を出すことだ」と話した。