【時視各角】親日派から致命傷を受けた安倍首相(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.12 08:39
共同声明の衝撃は非常に大きかった。声明全文まで詳しく報じた朝日新聞を除けば、すべての日本メディアが集団難読症になった雰囲気だ。共同声明の中身は抜き出し、「韓中の民族主義を批判した」と努めて意味を薄めている。もちろん署名学者もそれなりに日本の立場を配慮した。当初、安倍首相の訪米前に共同声明を発表しようとしたが、帰国後に先送りした。それでも日本の官房長官は昨日、「ノーコメント」だった。安倍首相も話す言葉がないだろう。安倍首相はその間、「軍慰安婦動員の強制性は歴史学界に任せるべき」という論理を展開してきた。しかし日本最高権威の歴史学研究会に続き、米国・欧州・豪州の学者までが「旧日本軍の関与のもとで強制連行された慰安婦が存在したのは確固たる事実」ととどめを刺した。全世界でこの人たちを越える歴史学者がいないだけに、安倍首相の論理は粉砕した。
個人的に最も目を引いたのはスタンフォード大のピーター・ドウスだ。彼は「日本が韓国を保護国として植民地にしたのは必然ではなく、韓国エリートが安定した勢力を形成して日本に助けを要請していれば独立を保存できたはず」という立場だった。ドウスは本の序文に「私は韓国語が分からない」と研究の限界を認めたが、彼の理論は米国の東アジア史学界で教科書としてもてなされている。まだこれを圧倒するほどの英語で書かれた反論論文が見られないのが悲しい現実だ。