【社説】年間数千人死亡の地中海難民惨事、そのまま放置するつもりか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.22 15:20
セウォル号惨事から1年が過ぎながら社会的対立が結末を見せない状況で接する地中海難民惨事のニュースは、決して遠い国の話のようには聞こえない。大型定期旅客船が300人以上の命と共に沈没するのを目の前で眺めるだけだった境遇で、難民を乗せた粗末な漁船・いかだが転覆して広がった事故に是非を言う資格があるのかも分からない。だが、そんなトラウマがあるのだから遠く離れた地中海が号泣の海となっている現実を、より一層私は知らないと言っていてはだめだというのが私たちの考えだ。
地中海ではこの1週間にリビアから出発した難民船が3隻沈没し1200人余りが命を落とした。これほど犠牲者が多いのは、それだけ難民が多いからだ。過去1年間だけで17万人の難民が地中海を渡ってイタリアに到着した。途中で亡くなった人だけで3200人だ。リビアには欧州へ脱出しようとする難民が最大100万人まで待機中だという話も聞こえる。ほとんどは武装勢力イスラム国(IS)がばっこするシリアをはじめ内戦や暴政、貧困と病気に苦しめられる中東・アフリカ出身だ。