【コラム】韓国経済のゴールデンタイムが過ぎていく(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.17 09:42
問題は現在それほどの危機状況かということだ。これに対しては経済専門家の間でも異なる見方が少なくない。ある人は景気がとても悪化しており、ひとまず緊急な浮揚策を使った後に景気がある程度生き返れば本格的な構造改革に出なければならないという。これに対し他の人は昨今の景気低迷はこれまでの2回の危機ほど緊迫した状況ではないとみて短期浮揚策よりも構造改革を進めるべきと主張する。崔ギョン煥式の解決策は実際前者に近い。ひとまず拡張的財政金融政策を通じて下半期までに景気を回復させた後、来年から本格的な構造改革に突入するという構想だった。ところが短期浮揚策の効果が上がらず景気低迷が続き、あちこちから叱責が続いている。崔ギョン煥副首相の経済政策はすでに失敗したと断定するかと思えば、これからは浮揚策を引っ込めて構造改革に出なければならないという注文が殺到している。
事実を言うなら崔ギョン煥経済チームの短期浮揚策はまともに展開されたこともなく、その結果景気が生き返ることもなかった。財政資金をさらに放出したわけでもなく、金融側でも金利を下げたがお金が回らないので浮揚効果を上げることもできないのだ。その上に力を入れていた不動産対策も国会の立法処理遅延に妨げられ効果は失われた。このため短期浮揚策にはまって構造改革ができないのが失敗の原因という指摘は見当違いだ。いま韓国経済が直面した最も深刻な問題は低成長だ。ここには景気循環的な沈滞要因と人口構造変化、経済発展段階上の構造的な要因が複合的に作用する。短期的な沈滞を放置することもできず、経済の構造改善から手を離すこともできないのだ。景気低迷をそのまま放置すれば経済回復の推進力を失い、構造的な問題を改善しなければ持続可能な成長動力を失うためだ。それなら短期的に景気を浮揚するのと構造的な経済体質改善を選択的に区分し別個に推進する理由はなくはないか。短期的な浮揚策と中長期的な構造改革を並行しようということだ。