【社説】国際原油価格の下落、安住して楽しんでいる時ではない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.10 17:09
国際原油価格がまっさかさまに下落している。スピードもはやい。今年6月以後、40%以上も急落した。8日(現地時間)、米国ニューヨーク商品取引所のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格は、前日よりも4.2%(2.79ドル)下落した1バレルあたり63.05ドルで取り引きを終えた。これは2009年7月以降、5年5ヶ月ぶりに最も低い価格だ。米国のシェールオイルの生産拡大、これに対抗した石油輸出国機構(OPEC)加盟国の強硬対応と世界経済の鈍化が複合的に作用した結果だ。当分、オイル価格がさらに下がるだろうというところでは異論がない。モルガン・スタンレーは来年のオイル価格が1バレルあたり43ドル以下に下がる可能性があると見通した。
オイル価格の下落は、世界経済に交錯した影響を及ぼす。ロシアやブラジルなど原油輸出国にとっては悪材料に、代表的な原油輸入国であるドイツ・日本などにとっては好材料だ。世界経済全体では、損失よりも得が多いという側だ。国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は「国際原油価格が30%下落すれば、先進国の経済成長率が0.8ポイント高まる効果がある」と診断した。