【社説】セウォル号惨事3カ月後にスタートした第2期内閣
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.17 10:05
セウォル号惨事が発生してから3カ月が過ぎた。セウォル号は、その前と後の歴史が書き直されるというほどに韓国と韓国人に国家革新の宿題を抱かせた。293人が死亡し、いまだ珍島(チンド)近海には11人の不明者が残っている。人格の卑劣さと業者の貪欲さ、政府の無能と癒着不正、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の傲慢と不通に、与野党政界の政争と対決が国家革新を色あせさせている。検察は捜査を、政府はシステム改革を、国会は国政調査をするといって忙しく動いているが、実績はなく互いに別々に遊んでいる状態だ。国家的な危機状況に直面した国民の心にはひびが入り、これを収拾する感動的なリーダーシップは働いていない。
セウォル号惨事は特に政治的責任を問う首相・長官の人事過程で大統領のリーダーシップの深刻な問題点を見せた。昨日、第2期内閣がやっとスタートしたが長官候補2人が落馬する過程が釈然としない。国家革新の基本的エネルギーであるセウォル号の民心を集めるには限界を有するしかない。朴槿恵(パク・クネ)大統領は金明洙(キム・ミョンス)教育部長官候補は指名撤回したが、鄭成根(チョン・ソングン)文化体育観光部長官候補は最後まで任命を押し切ろうとした。国会に第1回目の期限が経過した鄭候補の人事聴聞報告書を再び送ってほしいと要請したのだ。このため民心が沸き立って金武星(キム・ムソン)代表のセヌリ党内部まで不服の気勢が広がると、結局は鄭候補者を自主辞退させた。最初から2人の候補者をすっきりと整理せずに1日おきに辞めさせようとする大統領の国政運営から、判断の未熟さと不安定・優柔不断をうかがい知ることができたのではないか。その上、一昨日午後にあった5人の長官の任命裁可はそれ自体、国民に最初に知らせるべき事案なのに、翌日である昨日に発表し、いったい青瓦台の宮廷でどんなことが起こっているのか知っているようで知らない状態だ。紆余曲折の末にスタートした第2期内閣は、国政革新と共に国民が体感できる景気回復に拍車を加えることを望む。