【コラム】怒りをやめてはいけない理由…セウォル号の惨事(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.07.15 16:53
2005年8月、北大西洋で発生したハリケーンのうち6番目に強力なカトリーナが、米国南東部のルイジアナの海岸を襲った。秒速75メートルの強風と豪雨が堤防を決壊し、海水面より低いニューオーリンズの80%以上が浸水した。米国史上最悪の自然災害として記録されたこの惨事で2500人以上が命を失った。
問題は犠牲者の大半が黒人だったいう点だ。ニューオーリンズの住民の3分の2が黒人であるという理由もあるが、黒人密集地域の下水道と排水口施設が劣悪であるため、より大きな被害が発生した。政府の遅い対応も批判された。白人密集地域が被害を受けていれば、政府の復旧作業はもっと速かったはずだという不満が出てきた。当時、メトロポリタン黒人監理教会のロナルド・ブラックスタン牧師は「カトリーナが米国社会の仮面をはがした」と叫んだ。災難を経験した後、人々が同じ米国社会でもお互いどのように異なる生活をしていたかを知ることができたということだ。