<韓国兵銃乱射>軍の管理体系に隙
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.23 10:55
江原道(カンウォンド)東部戦線22師団の最前方一般前哨(GOP)で発生した銃器乱射と脱営事件は軍の管理体系の隙をそのまま見せる「人災型」の惨事だった。北朝鮮軍と対峙し24時間緊張を維持する所で同僚に銃撃を加え死亡・負傷させた事件が発生した。軍は事件発生から18時間が過ぎた22日午後に銃器を乱射したイム兵長を見つけ交戦したが、事件の過程を見ると、さまざまな側面から問題点が浮上する。
(1)1人の銃撃になすすべもなく=イム兵長は手りゅう弾を投げ銃器を乱射し12人の死傷者を出した。それでも逃走するまでまったく制止されなかった。イム兵長は21日午後2時から7時55分まで昼間警戒勤務に就いた。午後8時15分ごろに同僚らと復帰したイム兵長は武器を返却せずに同僚に銃口を向けた。国防部のキム・ミンソク報道官は22日、「イム兵長は一緒に勤務に出た他の兵士らと会って復帰しなければならないが、勤務者に手りゅう弾を投げて銃撃を加えた後、よけて身を守る兵士らに銃撃を加えた。続けて30~40メートル離れた生活館(内務班)に走って行き、生活館の廊下で鉢合わせた兵士らにも射撃を加えた後に逃げた」と説明した。陸軍関係者は「あまりにあっという間に起きた状況だった上、負傷者の対応をして上部に報告するためイム兵長を取り逃したようだ」と話した。
最前方地域で同僚を相手に銃器を乱射した事件は2005年5月以来となる。9年前に京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)の陸軍部隊で1等兵が内務班で手りゅう弾1発を投げ込み小銃を乱射して8人が死亡する事件が発生した。その時と同様に今回も兵士1人の銃撃に対応できない事件が再現されたのだ。2011年7月に江華島(カンファド)で発生した海兵隊での銃器乱射事件の場合、副士官が銃撃を制止して銃により負傷して死亡し、続けて2等兵が加害者を制圧して被害を減らせたが、今回は初動制圧に失敗した。