【時視各角】セウォル号に閉じ込められた大韓民国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.08 10:53
「(子供たちが)安全な国」。セウォル号が投げかけた1つの話題に大韓民国がまるごと病んでいる。終わりのない反省と謝罪、悲しみと怒りが続き、いつのまにか1カ月近くにもなろうとしている。その間セウォル号は多くのものを変えた。その強くて鋭い目つきの大統領も例外ではない。朴槿恵(パク・クネ)大統領は4日、珍島(チンド)の彭木(ペンモク)港に再び訪れて今度は「無限の責任を感じる」と話した。就任後、何回か謝罪をしたが、大統領が自身の責任を直接話したのは今回が初めてだ。2日後には釈迦誕生日の仏事に参加して「国民の安全・生命を守れるよう国家政策・システムを根本的に変える」と述べた。国家改造を再び話している。だが疑問だ。果たして私たちは安全な国を作ることができるのだろうか。
最も難しいことの1つがコストだ。今は胸ほどに頭も熱い時で「国家予算を安全にオールインしよう」という激しい主張にも拍手がわき起こる。だが熱い頭で一生過ごすことはできない。時間が流れれば頭は冷静にならざるをえない。航空・船舶・鉄道から遊具まで、すべての欠陥と危険をいつも隅々まで管理・監督するには途方もない人材と時間がかかる。もちろん不正・腐敗だけを一掃してもそうした費用に耐えうる分は残るだろうという指摘もある。福祉財源を減らして安全に使おうという主張も出てくる。それが正解だろう。