<韓国旅客船沈没>浸水しても「船室待機」放送…救助現場に大人おらず(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.17 09:40
◆霧のため遅れて出発=事故発生後、一部からは「事故地点の全羅南道珍島郡鳥島面(チョンラナムド・チンドグン・チョドミョン)の屏風島(ビョンプンド)北側20キロの海上は、仁川(インチョン)~済州(チェジュ)間の勧告航路ではない」という主張が提起された。匿名希望の元SSU救助隊長は「ベテラン船員がいて衛星利用測位システム(GPS)があるのに航路をはずれたということは、起きるはずのない状況が広がったこと」と話した。
霧のために遅く出発した船が、到着時間に間に合わせるために任意に航路を変更したという主張も出てきた。救助されたある生徒は「本来は(事故前日の15日午後6時30分に出発予定だったが、霧が立ち込めているので午後9時に出発すると聞いた」と伝えた。匿名希望の航海士は「航路を外れたというよりも、屏風島の外南側を通り過ぎる勧告航路を選ばずに15マイル(30分)程度短縮できる屏風島北側の航路を選んだと見られる」と話した。だが事故会社の清海鎮(チョンヘジン)海運は、航路離脱は事実無根だと否定している。船が古いのも沈没を早めた原因に挙げられている。1994年に作られたセウォル号は、老朽化した船に分類される。
◆「救助案内要員いなかった」=救助されたが鼻骨が折れるけがを負った京畿道安山(キョンギド・アンサン)の檀園(ダンウォン)高校のある学生は「衝撃があって小一時間が過ぎてヘリコプターが来る音が聞こえたが、船室で案内する人がいなかった。近くに大人は誰もいなかった」と伝えた。