経済的困難・ビザ問題・難民…増える青い目・黒い顔のホームレス=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.02 16:27
ソウルの気温が氷点下4度まで下がった先月27日午前0時30分。軍服姿に黒いカバンを持った中年の黒人男性がソウル6号線の梨泰院(イテウォン)駅に入っていった。周辺の様子をうかがっていた彼は、すぐに駅の隅に場所を取って毛布を取り出して自分の体にかぶせた。道を急いでいた市民も、まるでその場面が珍しいかのようにちらちらと横目で見ながらその場を去っていった。名前を尋ねる記者に彼は「スモール・エー」と言ったきり、口を閉ざした。エーさんは梨泰院洞一帯では「黒人ホームレス」として通っている。近くの住民は「今年9月から周辺をうろつく彼の姿を何度も見た」と伝えた。梨泰院で衣料品店を経営するイ・ジェスクさん(55)は「最近では古物を拾う姿も見かけた」と話した。梨泰院駅のシン・ヒウン副駅長(44)は「気温がマイナス圏まで落ちてからは、屋外より駅構内で彼が寝泊まりする日が多くなった」と話した。
ソウルでホームレス生活を送る外国人が増加している。オランダ国籍のホームレスBさん(83)は今年5月、ソウル駅の時計塔の前で警察に発見された。Bさんは朝鮮戦争の参戦勇士だと主張した。精神異常症状があったため、7月に大邱(テグ)の療養施設に送られた。だが、数日後に再びソウル駅に舞い戻り、最近まで野宿をしていた。今は健康が悪化して赤十字病院の希望診療センターに入院中だ。今年3月にはソウル龍山区(ヨンサング)の認定福祉館にドイツ人のCさん(53)が訪ねてきて食べ物を要求した。Cさんは福祉館で数日間過ごして再び町へ消えていった。福祉館と警察に彼の行方を尋ねたところ、「どこで過ごしているのか分からない」という答えが返ってきた。