【コラム】これがみな映画のせいならば…凶悪事件との関係を考える
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.07.18 11:35
数年前に公開された外国産のホラー映画の題名が先週、ぞっとするような殺人事件ニュースと並んでインターネットの主な検索語に浮上していた。この映画の題名を新聞紙上で全く言及しなかった中央日報とは違い、一部では事件と大きな関係があるように感じさせる報道をしていた。
ところでこの報道を注意深く見てみると、この映画の名前は犯行を自白した男性の口から出たものではない。一問一答で整理された報道内容によれば、彼はこの映画を見たかという質問に「見た」と答え、どんな感じを受けたかという質問に「ただこういう映画もあるんだなと思った」と話した。また、前の問答で普段からよく見ていた映画として“ホラー映画”を挙げ、実行してみたいと思ったかという質問に“1回ぐらいは”と答えたのが全て。該当映画を擁護するつもりは全くない。だが、この問答を土台に、特定映画がこの事件に影響を及ぼしたとすれば、それはこじつけ的な考えだ。
今秋の新作映画『願い(原題)』の封切りを控えたイ・ジュンイク監督に数日前に会った。新作の話の代わりに彼は「事実と真実は違う」とか「本質は、言葉や考えではなく、選択と行動にある」という話を取り出した。案の定、最近の殺人事件の話も出てきた。これを映画のせいだというのは“卑怯な弁解”だというのが彼の話だ。