<よしもとばななインタビュー>「俳優イ・スンギを主人公にした小説を連載中」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.04.24 16:49
彼女は、傷を克服する力は理解されたという気持ちから始まると強調した。彼女の文がなぐさめになり癒しになるのはその点だ。
「実際、私の作品はあらすじだけ見れば“それがどうした”という方式の小説になってしまいます。ところが生活の中で感じる多くのこと、感じることができることでも、それをみんな感じれば生きていくのが苦しくて無視したことをこと細かに表わすので、感受性の鋭い読者らが私の文で力を得てくれるようです」。
母親になった後の彼女の作品はさらにあたたかくなった。「小説的には周りの人物にも深さを与えるようになりました。中心人物ではないからとバッサリ切ることができないんです。実生活でも気に入らない人に会えば“この人にも親はいるだろう”と考えるようになりましたし。嫌いな人がいなくなったとでも言いましょうか」。