「韓国人、不可能な目標は捨てて“韓国スタイル”で暮らすべき」(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2012.10.01 15:07
04年8月、済州道(チェジュド)のある海岸。旅行中だった20歳代の英国人4人が道に迷った。天気はよくなく、人通りが少ないため、焦り始めたところ、小さな雑貨屋を見つけた。店の人に下手な韓国語で済州市に行く方法を尋ねた。無愛想に見えた店の人は仕事中の手を休め、「ついて来るように」というジェスチャーをした。すぐに店のシャッターを閉めた後、4人を車に乗せて済州市に連れていった。1時間近くかかった。コールタクシーの電話番号でも教えてもらえればと思っていた彼らにとって救世主だった。一行のうち1人は、その後、英エコノミストのソウル特派員となった。ダニエル・チューダーさん(30)だ。
当時、チューダーさんは韓国で英語の講師をしながら全国を旅行中だった。オックスフォード大で政治学・経済学・哲学を勉強したが、02年ワールドカップ(W杯)当時にソウルを訪問したところ、その熱気に魅了され、卒業後はとにかく韓国行きの飛行機チケットを購入した。その年の夏の日、済州道の雑貨屋に会ったのが韓国に定着するきっかけとなった。チューダーさんは「見知らぬ人にここまで心を開く人たちがいるところなら、一生暮らしてみたい」と思った。